STAFF BLOG スタッフブログ

CATEGORY

ARCHIVES

快適で健康な住まい⑩

2019.04.19

皆さん、こんにちは!

 

今回は、久しぶりの「快適で健康な住まい」です!

 

内容は予定通り断熱の話です!

 

タイトルにもある通り、快適で健康な住まいの、
快適とは「夏涼しく、冬暖い」事だと考えてます。
(全館空調など機械設備に頼らない快適です)

その快適な住環境づくりに断熱は欠かせません!

 

断熱材にはなぜ断熱効果があるのでしょう?
断熱には私たちの一番身近なものが大いに関係しているんですよ!

 

皆さん、わかりますか?

 

それは・・・空気なんですよ。

ただし!!「動かない空気」です。止っている空気です!
(寛平ちゃんは止ると死ぬけど、空気は止らないと断熱が死ぬんです。)

 

普段の生活で、100℃のお風呂には入れませんが、100℃以上あるサウナには入れますよね。

 

普段、私たちは空気の層に覆われています。
特に体の近くはほぼ体温と同じ温度で、サウナの100℃の空気から守られています。
体の近くの空気が暖まると発汗作用で体温を調整しているんですね。

トナカイはなぜ?-50℃の極寒の地に住めると思います?
答えは体毛です。

トナカイの毛は、鹿の3倍の密度がある上に、
毛の中に空気をためる気泡があり、熱を逃がしにくい構造になっているからです。

 

ハイ、ここ重要!!「断熱材の中に大量の空気(動かない)を留めるから断熱性能が高いのです。」

 

いかに、断熱材の中に細かく沢山の空気層を作れるかで断熱性能は変わります。
厚みが同じで、材質の違う断熱材を比較すると、空気層が沢山ある方が断熱性能が高いんですよ。

 

例えば、1cmの厚みがあるグラスウールと、同じく1cmの厚みのフェノールフォームでは、

1cmの厚みの中にある空気層の量が違います。(今回、細かい数値は割愛します)
フェノールフォームの方がグラスウールよりも空気層の量が多いのです。
(トナカイの毛と鹿の毛との違いと同じです)

 

なので、フェノールフォームの方がグラスウールより断熱性能が高いと言えます。
でも・・・ 今話したのは単純に同じ厚みだけで比較した場合なんです。

 

家造りを考える場合には、先程の断熱性能+材質の厚みが関係します。
厚み3.5cmのフェノールフォームより、厚み9cmグラスウールの方が断熱性能が高いんです。
(厚みの比較は各材料を家の断熱材として使用する場合に多く使われる厚みです)

 

ここで重要になってくるのが、それぞれの金額ですよね!
性能の違いはわかるけれど、金額はどうなの?ってなりますよね。
フェノールフォームが150万円前後。
グラスウールが30万円前後。←そして断熱性能も高い!
なので話しの流れ的には、断熱材はグラスウールにしましょう!!ってなりますが、

 

チョット待って!!
グラスウールは施工業者によって断熱性能が大きく左右されてしまいます。
何故かと言いますと、グラスウールは隙間が無いように施工をする事が難しいんです。
グラスウール+気密フィルム貼りを施工している施工会社は大丈夫だと思いますが・・・
(動かない空気を作る事が難しいのです。)

 

フェノールフォームやグラスウールを否定しているのではありませんからね!
実際にマエダホームでも過去はグラスウールを採用してましたから。
マエダホームでは、気密フィルムを取付、隙間無く、しっかり施工してましたので安心ですよ。
下の写真が当時の施工写真です。

グラスウールをきちんと柱間に充填してます。
次に、気密フィルムを施工した写真。

ここまで、きちんと施工できていれば安心です。
隙間無く、空気が動く心配もありません。
この上に、石膏ボードなどを取付ます。

 

隙間が出来る事によって隙間風が発生し、それらによって熱が奪われます。
下の写真を見て下さい。


断熱性能をきちんと発揮する為には、最初に話した動かない空気を作る事が大切です。
動かない空気とは気密の事です。
良く耳にしますよね、「高気密・高断熱」住宅って。
断熱性能ばかりUPしてもダメなんです。

 

快適な住まいを実現する為には、気密性能と断熱性能が必要不可欠なんですよ。
どちらか一方でも不足すると、快適な住まいは実現できません。

 

しかし、この高気密・高断熱によって十数年前ですが、人体に被害を及ぼす問題が表面化しました。
シックハウスやシックスクールと言われるものです。耳にした事ありますか?

新築建物に利用された接着剤や塗料などに含まれるホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物を
吸引し引き起こされる、めまい・頭痛・湿疹・呼吸器疾患などの症状があらわれる体調不良の総称です。

 

せっかくの新築マイホームに住むことができないんですよ。

 

この問題を解消する為に、24時間換気という建築基準法上の法律が施行されました。
昔の住宅は低気密だったので、これらの体に悪い物質も、
隙間風と一緒に屋外に換気されていたんですよね。この話はまた別の機会にお話しします。
(健康デザイン住宅がこの問題を改善しますので!)

 

 

高気密をグラスウールに比べ容易に施工できる断熱材、また金額の面からも考えた結果、
マエダホームの健康デザイン住宅では現在、吹付硬質ウレタンフォームを採用しています。

実際に工事現場で吹付けます。施工日数は1~2日程度です。
グラスウールよりも15万程の増額です。全体の性能はグラスウールよりUPします。
費用対効果を考えた場合、この15万円のUPは安いと考えています。

この様に家全体を断熱材ですっぽり包み込みます。

クーラースリーブ周辺も隙間がありません。

コンセントボックス周辺も隙間なし!
柱や間柱と断熱材との間にも隙間が無いのが見てわかります。これが高気密です!
吹付硬質ウレタンフォームにどの様な特徴があるのかは次回に!

 

快適さの話にもどります。
快適さには気温の影響が大きいですが、夏場に壁から熱気を感じたり
冬場にゾクゾクするのは、輻射熱のせいなんです。

壁等の温度が室温より高いと、その熱が体に輻射され暑く感じます。
住まいを断熱・気密をすれば、そうした輻射熱を防止できます。
つまり、断熱して壁などの温度を室温に近づければ快適に過ごせます。

 

ここでもう一つ?二つ?問題が、あります。

 

住まいには窓が必要ですよね、なければ真っ暗なので。
この窓もきちんと考えないと、今まで話してました断熱効果が半減してしまいます。

 

一昔前は1枚ガラスでしたよね!って、まだまだ1枚ガラスのお家も沢山ありますが・・・
冬場に窓(1枚ガラス)の近くに行くと冷気がヒンヤリ伝わって来た事ありますよね!
冷気が伝わってくるので、暖房器具を日中(強)で動かしたりしますよね。

 

最近の住宅では当たり前のペアガラスサッシ、ガラスとガラスの間に空気層がありますね。

チョット思い出して下さい。このガラスとガラスの間の空気層、これ動かない空気ですね!

 

ガラスのみだと断熱効果がありませんから、外部の温度が直接伝わってきます。
しかし、間に空気層を作る事によって、この空気層が外部の温度の進入を防いでます。
グレードによっては、トリプルガラスもありますよ・・・

 

この手の話はつい長く話してしまいます・・・

このままでは話が長々となってしまうので、今回はこの辺で。
次回をお楽しみに!(M)